サイレージの発酵

Dairy Japanの2014年7月号で、丹波屋の村上求さんが、ルーメンアシドーシスのリスクという特集で、サイレージの発酵について興味のあることを書かれていました。デントコーンのデンプン発酵性は、サイレージ調整後の貯蔵期間によって変化し、発酵性を最大とするには6カ月以上必要で、牛のデンプン消化率は、貯蔵当初52%だったものが、12か月後には70%まで向上したという報告があるらしいのです。

私ども士別動物病院の、ここ最近の特徴として、5月から7月にかけて第四胃変位をはじめ、アシドーシス、ケトーシスが、かなり頻発する傾向があります。今までは、冬が終わり温度の上昇によりサイレージの品質が低下していることが、疾病多発の原因と想像していましたが、村上さんの説明で考えると品質が低下していたのではなく、発酵が進みむしろ消化率が上昇し、デンプン過多状態に陥っていたのではないかと推測できます。配合のトップドレスを増やしたような、状況というのでしょうか!

品質が低下したでのではなく、むしろ良化したと!

来年からは、配合を減らすか、乾草を与えるかして、飼料を調整するように自信を持って説明しようと思います。

この理論が、一番ストンと私の疑問を解決してくれました。